Q35. 発達障害の人にカウンセリングをして効果がありますか? 【発達障害】

よくある質問・カウンセリングの疑問

実際に発達障害の方へのカウンセリング経験から言うと、効果はないとは言いにくいです。

ただし、いわゆる自分の内面を振り返ってこころの理解を深めるという、内省的なカウンセリングだけをしてても上手くいかないかと思います。 

カウンセリングを発達障害の方に行うときには、その方の特性に合わせる必要があります。 

発達障害の人にカウンセリングをするときは、いわゆる適応の問題、学校や会社とか人付き合いや仕事でどうしたらいいかということを、具体的に話し合うことが多いです。 

挨拶の仕方であるとか、質問の方法であるとか、どのような行動を実際にしたかなど、細かに確認して、そして相談者がどのように考えてそうしたのかも確認します。 

こちらが予想もしていなかったような勘違いや思い込みで行動しているときもあるので、この確認作業は必須だと思います。 

そして、どのようになることを望んでいるのか、目標を確認します。そして目標を何度も確認しながら、「今のこの行動は結果として、目標とどうつながるか」を確かめつつ、少しづつ検討していきます。その積み重ねによって、社会への適応力をあげていくのです。 

発達障害の人たちは、具体的で細かいことはすごく気になったりするのですが、それについて身近に相談できる人が少ないという人も沢山います。

ほんの些細な事、「なぜコンビニの店員さんは、お釣りを直接手渡ししたのか。感染防止のためにトレイに入れるべきなのに」などが気になって、店員に怒り続けたりする人もいます。 

そういった人に「怒らなくていい」というのではなくて「いくつか原因があると思うので検討しましょう」といって、いろいろな選択肢を提示して検討します。
そういった検討をする中で、「店員に怒る」のではなくて、「怒らずに聞いてみる」「無視して放置しておく」などの行動を身に着けていきます。 

発達障害を抱える人たちに話をうかがうと、こういった細かな部分を検討して話してくれる人がまわりに居ないことが多いです。
そのため「ずっと気になっていたことをカウンセラーと話し合うことができて良かった」という方もおられます。そういう意味で、カウンセリングが発達障害を抱える人に役立つことはできると思います。 

最近の相談では、そういった発達障害の方よりも、自分が発達障害かどうか確かめたいという相談の方が多いという印象です。
そういった方には、まず発達障害かどうかを確かめるために、状況を確認したり、場合によっては心理検査を行うことがあります。

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