気持ちが限界に近付いてきた
精神的にしんどいけれども、なかなか仕事を休めない。
「もう仕事が無理だ」と感じている。
休んだら周りに迷惑をかけてしまう、生活が困難になる。
そんな思いで無理を重ねてしまう方が多いのではないでしょうか。
メンタルヘルスをサポートするカウンセリングの現場から言えるのは、
早期に休んで治療を始めた方が、回復が早いということです。
逆に、放置してしまった人ほど回復が遅れがちなので、
対応は早い方が良い、ということです。
それでも「休めない」と感じることがあると思います。
その場合、どうすればよいのでしょうか?
ストレスを減らそうという基本的方針
まずは、ストレスを減らすこと、
またはストレスを避けること。
これが基本的な対応です。
具体的には、仕事の量を減らすなどの調整が必要となります。
これらの対応ができない状況が続くと、
精神的な不調が現れることが多いですが、まずはこの基本的な考え方を知ることが大切です。
それが回復に向けた基本的な方針となります。
というのも精神的に余裕がないと、物事の考え方が変わってしまうからです。
明るい未来が思い描けなくなり、マイナス思考に陥る。
「自分はダメな人間だ」と感じる。
ほかの人がとても優秀に見えてしまうこともあります。
こうした思考のパターンが、「休めない」という気持ちを強くさせることがあります。
それはストレスが溜まっている状態のときほど、このような思考のパターンになるのです。
では、現実としてどうしても休めないときはどうすればよいのでしょうか?
まずは、自分が限界に近づいていることを周囲に伝えることが大切です。
上司には精神的な負担が大きくなっていることを素直に伝え、
ストレスチェックで現状を正直に「しんどい」と回答することです。
同僚や家族、友人にも、自分の状態を知らせておくことが必要です。
ただしこれらを伝えても、すぐに周囲が理解して行動してくれるとは限りません。しかし「私は不調だ」と伝えておくことが大切なのです。
急に休んだり動けなくなった場合でも、
まわりは「以前からしんどかったんだな」と理解し、対応しやすくなります。
「急に休んだら周りに迷惑をかける」と悩むのであれば、周りが「やっぱり休んだな」と思えるように、普段から伝えておく方が良いのです。
ヘルプサインを出しながら孤独を避ける
ヘルプサインを普段から出すようにする。
これは孤立や孤独を避けるという予防になります。
精神的に負担がかかっているときは、孤立感や孤独感が高まります。
そのままでいると、精神的に追い詰められ、回復にとってマイナスの作用に至ることも少なくありません。
孤独感を感じることはあっても、誰かが回復を見守ってくれている環境がある。
それは回復にとって、大きく作用するのです。
休職せずに回復はできる?
次に働きながら休むことは可能でしょうか?
理想としては、精神的な負担を減らしつつ、ペースを落とすことです。
早めに仕事を終え、休息をしっかりとることが目標です。
ただし、眠れない、食欲がない、不安や気持ちの落ち込みが続くなどの症状が出ることもあるため、
心療内科や精神科を受診して、専門的なサポートを受けることも必要かもしれません。
こうした方法であれば、負担を減らしながら回復へと向かう可能性があります。
大切なのは、どんなに追い詰められた気分のときでも、
解決策は案外見つかることがあるということです。
自分一人で考えるのは難しいかもしれませんが、
思考を整理し、状況を把握することで対処法が見えてきます。
そのためカウンセリングを利用することも方法のひとつです。
ただし、動きながら休むことは難しいです。
しっかりと休職して休むことに比べて、回復に時間がかかる場合もあります。
もし「一旦休んで仕事から離れたい」と感じているなら、休職を考えてみてください。
休職はあくまで「仕事を休む」ことです。
退職の前段階ではありません。
しっかりと休むことが休職の目的です。
休んでいても仕事のことばかり考える
休職中でも、仕事のことばかり考えてしまうことがありますが、
そうなると休職が長引いたり、焦って早く復職したためにしんどさが再発することがあります。
休むのであれば仕事を考えずに、休むことに集中する。
そして焦りが治まってから、復職を考えることが大切です。
しっかりと休み、治療やカウンセリングを受けることは、
回復を早め、再発の予防することにもつながります。
休職は人生の失敗ではなく、
自分の生き方を見つめ直すためのチャンスです。
そう考えてください。
もし、この記事を読んで少しでも気持ちが軽くなったと感じたなら、カウンセリングを受けることも検討してください。
無理をせず、少しずつ自分のペースで回復に向かうことが大切です。
ご連絡をお待ちしております。
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