相手に嫌われるのが怖いという話をしばしば聴くことがあります。この場合、「特定の誰から嫌われるのが怖いのか」「特定された誰かではなくて、世間一般の人に嫌われるのが怖いのか」によって大きく内容が変わります。
ですのでまずは「特定の誰か」に嫌われるのが怖いということについて考えたいと思います。
特定の誰かに嫌われないか気にしている。そういうときは「相手が自分をどう思っているか確かめたい」「今は良い関係だけど、いつまで続くか心配」など気持ちが背景にあるのではと思います。
正直なところ、相手に嫌われないかを確かめることは難しいです。心理学を学んでいる私のようなカウンセラーであっても、相手が本当にどのような気持ちなのかを読むのは難しいですし、しかも未来の気持ちがどうなっているのかを予想するのは不可能と言えるかもしれません。
そのうえ「相手から全く嫌われないようにする」ことは難しいです。また「相手に対して嫌な部分が全く一つもない」という関係性を維持するのも難しいです。結局は「嫌な部分はお互いに持っているけれども、それを許容できる関係」が理想です。
そういった相手の欠点をお互いに受け入れられる関係であれば、関係が決別することも少ないと思います。
まわりの人全員に嫌われないかが怖い。
特定のひとりに嫌われるのが怖い場合と、良く知らない周りの人にまで「嫌われていないか困る」という人であれば、少し様相が違います。
現実としては、全ての人に嫌われないようにするのは不可能です。ただし通常は、相手のことを好きか嫌いかを判断するとき、「自分との関係がある人」にしかそのような強い感情は抱きません（有名人は除きます）。そもそも自分と直接の関係がない人を好きか嫌いとは思います。もし全くの他人が自分のことを嫌いといってきたのであれば、その相手が「周りの人みんなを嫌いになりやすい」タイプの性格かもしれません。
ですので、全く自分と関係のない第三者に嫌われるかどうかは、そもそも心配しなくてもいいかもしれません。そのため気にする必要があるとすれば、「自分にとって大切な人に嫌われないようにすること」です。嫌われるかどうかを気にするよりも、自分が好きだと思っている人に好かれるようになることが大切だと思います。
ただし、こころの症状として「周りの人全員に嫌われている」という思いが出てくる場合があります。そういった状態がしばらく続くようでしたら、こころの専門家に相談することを勧めます。
嫌われるかどうか気になるとき、自分に自信がないというこころの状態であることが多いです。自信がないので、相手の評価で自己評価が影響を受けてしまう。そういった背景を考えると、嫌われるかどうかを気にしている状態を抜け出すためには、自信をつけることを目標にした方が解決に至るかもしれません。
自信をつけるためには、自分が本当に頑張ったことをきちんと認めてくれる人がいたら、良いと思います。どんな風に頑張ったか、どこを努力したかということを正確に評価して認めてくれる人がいたら自信は育ちます。
Mitoce 新大阪カウンセリング・心理検査
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