【コラム】遅れを取り戻そうとするときに陥る悪循環

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仕事やプライベートで、こころが「しんどい」と感じるとき、次のような行動をとってしまっていないでしょうか。

・遅れてしまった分を、一度に取り戻そう。
・失敗を一気に挽回しよう、穴埋めしよう。

とくに気持ちに余裕がないときや、「失敗してしまった」「上手くいっていない」と焦っているときほど、このような無理な行動をしやすくなります。

このような行動はメンタルヘルスにとってどうなのだろうか。
そのあたりを今回は振り返ります。

 

頑張るほどに追い詰められる「いたちごっこ」

悩みを抱えるような状況で焦って一気に解決しようとしても、なかなか上手くいかないのが現実です。

その場は何とかしのげたように見えても、すぐに次の課題が目の前に現れるからです。

結局は「いたちごっこ」になってしまいやすい。そうなると根本的な解決にはならず、状況は変わらない。

メンタルが限界を迎えて、休職や体調不良に追い込まれてしまっている方の多くは、このパターンに陥っています。

・大変な出来事が起きて、「このままでは間に合わない」と焦る。
・「自分がなんとかしなければ」と、少し無理をして乗り切ろうとする。
・その場はしのげても、さらに大きな問題が重なり、最終的に身動きが取れなくなる。

それでメンタルの状態を大きく崩して、休職に至ったり、退職することになったりします。

 

原因となる「強い責任感」と「見通しの低下」

この悪循環に陥るのは、責任感が強く、大変な状況のときほど「自分でなんとかしなければ」と考えがちな人が多いです。

責任感があるのは素晴らしいことですが、焦っているときは視野が狭くなっており、それに気づかないのです。

「このまま一人で抱え込んだら、結果としてさらに周囲に迷惑をかけてしまうかもしれない」

そのようなマイナスの見通しを立ててしまいます。

目の前の出来事を、今すぐ自分が解決しなければ、という思いが強くなりすぎて、さらに負担を抱える。

しかし、一人で抱え込もうとすればするほど状況は行き詰まって、メンタルの状態も悪化してしまいます。

にもかかわらず、「自分で何とかするしかない」という考えになるのです。

 

悪循環を抜け出すための「予防のスキル」

もし組織やチームで誰かと一緒に働いているのなら、メンタルを守りつつ、仕事の質を上げるために、ぜひ覚えておいていただきたい「基礎的なスキル」があります。

それは、しんどいとき、無理をしているときほど、周囲に助けを求めるということです。

助けを求めづらい状況であっても、まずは次のような方法を試してみてください。

・現状をこまめに伝える: 「現在の進捗状況はここまでです」と周囲に共有する
・自分に制限をかける: 「ここまではできるけれど、その先は難しい」と自分で境界線を引く
・引き受けない決断をする: キャパシティを超えているなら「これ以上は難しいです」ことを伝える

どうしても進めなければならない仕事であれば、自分一人で背負うのではなく、誰かの力を借りながら進めていくことが大切です。

 

仕事も気持ちも一人で抱え込まないようにする

これが基礎的なスキルです。しんどいときほど、この基本的なことができなくなります。普段から気を付けて実行しておくと、メンタルが落ち込むときの予防にもつながります。

課題は自分だけのものではない。

目の前にある課題を「私だけの問題」と捉えてしまうと、仕事は一気に行き詰まりやすくなります。

本来、仕事における課題は、個人ではなく「職場(組織)全体」が解決すべきものです。もし個人に過剰な負担がかかっているのだとしたら、それはその個人の問題ではなく職場の課題です。

「自分一人でなんとかしなければならない」

そう思って苦しくなったときは、少し立ち止まってみてください。本当は誰が解決しなければならない問題なのか、と。

もちろん、自分ではない誰が負うべき課題だとわかったとしても、解決しないことがあります。

しかし、たとえそうであったとしても「自分だけが責任を負って解決しないといけないのか」それを考えることは大切です。

そう考えてみても、どうしても解決できないときは、休みを優先することも大切です。そして解決の見通しが立たないとき、カウンセリングを含めた専門家に相談するのも良いでしょう。

荷物をひとりで抱えず、だれかと一緒に持ってもらう選択肢を探してはいかがでしょうか。

プロフィール
この記事を書いた人
三輪 幸二朗

Mitoce 新大阪カウンセリング代表
臨床心理士

Mitoce 新大阪カウンセリング
電話番号:06-6829-6856
メールアドレス:office@mitoce.net

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