ご質問を頂きましたので早速確認いたします。
精神科の場合、受ける検査内容によって保険点数が決まります。
今回は分かりやすく比較するために、発達障害が疑われる人が心理検査を受けるとき、3割負担で計算すると料金はどうなるかを調べました。
検査内容としては「発達及び知能検査」「人格検査」「認知機能検査その他の心理検査」を使います。
検査の種類についてですが、どの心理検査を使うかを事前に知っていると、検査結果に影響する可能性があるため、今回は内容の詳細は省いて点数だけを書きます。
実施する心理検査の保険点数は以下の通りです。
(私が発達検査の鑑別の依頼を受けたときに用いる検査を基準にしています)
80点の検査 1つ
280点の検査 2つ
450点の検査 2つ
保険点数は合計1540点。
1点=10円なので、計算としては15400円です。
病院側に入るのが15400円。
そこから3割負担の人は、4620円を支払います。
精神科の初診では薬代を入れて、合計約5、6000円の負担になります。
そのあと診察を全く受けずに、心理検査だけを受けたとしたら(実際はそのようなことはありませんが)。
心理検査代(4620円)+初診時の費用(6000円前後)
=約11000円の自己負担。
カウンセリングルームで心理検査を受けると、相場が15000から25000円(場所によります)です。検査結果の説明をする時間も、料金に含まれている場合があります。
精神科で受けるのであれば、継続して通うことで検査料+診察料等がかかる場合もあるので、15000円程度の値段であれば、カウンセリングルームが特別に高いわけでもなさそうです。
(15000円は相場として高くないという話です。庶民感覚として15000円は高額だと思います)
カウンセリングルームで心理検査を受けてよかったこと
カウンセリングルームで受けることのメリットは、「待ち時間がない」「担当者によっては詳細な説明をしてもらえる」があります。
精神科医師のなかには、検査についてあまり詳しくない先生もおられるため、検査結果の詳細な説明は、心理検査の担当者がしなければなりません。
検査結果を詳しく知ることは、クライエントにとって大切なので、検査結果の説明は重要です。聞けるようであれば、ぜひ聞くことをお勧めします。
ただし診断名は心理職ではつけられないので、検査結果で「発達障害が疑われる」と示されても、「発達障害である」と診断するのは医師です。
そのため医療機関で心理検査を受けると、診断名が比較的早くつくというメリットがあります。
診断書を急いで出さないといけないときには、医療機関で心理検査を受けた方が良いかもしれません。
ただし心理検査の内容だけでいえば、カウンセリングルームも病院も同じ心理検査を使います。
そのため、カウンセリングルームで受けた結果は、主治医が病状を診断するためのデータとして利用することができます。
精神科を受診することへのハードルが高いと感じられる方は、カウンセリングルームで受けるのも良いでしょう。
とくに病院だと緊張する、病院は苦手という方は、カウンセリングルームを選ぶと良いかもしれません。
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