Q63. 職場に精神障がいが疑われる人がいますが、どう関わったらいいのか分かりません。正直困っています。

よくある質問・カウンセリングの疑問

現在、厚生労働省の方針として障害者雇用促進法に基づく授業者に占める障がい者の割合を2021年の2.3%から2.7%に引き上げようという方針が出ています。しかしながら障がいを抱えながら働いて方たちの現場を見ると、厳しい状況だと思います。

障がい者を雇用するときに3障がいのうち、最近は発達障がいやうつなど精神障がいのある方を雇うケースが増えてきています。精神障がいを抱える人たちの職場での様子を伺うと、課題が山積みのようです。

精神障がいとはどのような状態であるか、障がいに合わせてどのように対処すればいいのかという専門知識を持っていない方が対応されているのが現状ではないでしょうか。

精神障がいを抱えている人たちは、ほかの障がいを抱える人と比べて作業能力が高いとみられます。しかし得意なこと苦手なことが明確にあります。それを知らずに雇用すると、本人への負担が大きく、仕事が続かないということが起きるのです。

障がいを抱えている人が仕事をするには「苦手なことを得意なことで補う」という観点が重要です。身体障がいでは事業者にこの観点を持って頂きやすいのですが、精神障がいでは難しいようです。なぜなら精神障がいの場合は、目に見えにくい障害だからです。いわゆる健常者のようにみえることもあります。もちろん目に見えにくい身体障がい、知的障がいもあるのですが。

精神障がいを抱える人の能力を測定するためには、専門家のアセスメントが必要です。アセスメントをすることで、ある程度正確に何ができるかが明らかになります。
しかし精神障がいを抱える人を雇うときにアセスメントが必要ということは、あまり知られていません。「あの人は発達障がいらしいから」「うつ病らしい」など、聞きかじりの知識で対応している人も少なくありません。

とくに精神障がいを抱えている人が、会社のルールに適合できなかったり、仕事が続かなかったりすると「あの人は発達障害だらダメなんだ」など、いわれることがあります。
それは雇用側と働く側の互いに良い状況ではありません。

悩ましい状況を回避するためには、正確な精神障がいの知識と対応が求められます。職場で雇用をするのであれば、まずは専門家にご相談いただければと思います。関わりに困ったのであれば、アセスメントをすることで解決法がみつかる可能性があります。

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