カウンセリングの来られる方のなかで、こういう話をされることがあります。
これは「他の人と話していて話題についていかなくてさみしい」のではありません。
ふと「自分だけ違う世界に生きている」「自分のことを分かってくれる人は誰もいない」ことが、パッと分かってしまったような感覚です。そのときに、ものすごく孤独を感じるのです。
それがそのさみしさの正体です。
ではなぜそうなるのかと考えると難しいのですが、そういう方たちの話を聴くと「自分が何かをしていないと他人に受け入れられない」と考えている方が多いです。
普段から「他人に過度に気を遣う」「他人に認められよう」「他人にどうみられるかを気にする」他人優位の人が多いです。
いいかえると「何かをしないと人とつながることができない」と思い込んでいるのです。何かするのが止まったとき、他人と安心できる関係がを結べていないことに、ふと気付いて寂しさを感じてしまうのかもしれません。
このような寂しさを抱える人とカウンセリングで関わるにはどうすればよいでしょうか。カウンセラーとしては、その人がいわゆる良いことをしようが、悪い部分を出したとしても、どちらでもその人らしさである、ということで受け容れます。
(このあたりがメンヘラと言われる人たちへの、関わり方のコツかもしれません)
その人がカウンセリングで「自分を受け入れてもらえた」ことが感覚的に分かってくると、さみしさが減ってきます。そして、自分を信じることが少しずつできてきて、他人を信じる力が育つようになります。
これは人によっては時間がすごくかかります。こころの底にある人とのつながりへの信頼感を育てる必要があるので、いろいろと試行錯誤をしながら、他人への信頼を確かめます。
また素直に甘えるのが苦手だった人が、寂しさを感じたときに他人を頼れるようになると、気持ちが安定するようになります。自分一人でこころの揺れを解決するのではなく、他人に助けてもらえながら、解決ができるようになるからです。
Mitoce 新大阪カウンセリング・心理検査
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