精神的にしんどいときに、カウンセリングでこころを振り返るという、しんどい作業をして果たして意味があるのか、という意見をお持ちの方もおられます。とくに、うつ状態などのように、精神的なエネルギーが低下しているのときに意味があるのかという意見もあります。
カウンセラーの立場から説明すると、たしかにカウンセリングで話すのがしんどいという方もおられます。しかし私が精神科の現場で関わってきた経験では、精神的にしんどい状態であってもカウンセリングの継続を希望される方もおられます。
ほかの人と話すのがしんどいようあ状態であっても「話したいことがある」と自らカウンセリングに来られるのです。
とくに精神科に入院されているような重いうつ状態の方と話しているとみえてくるのが、「休まないといけないけれども休めない」こころの状態です。
うつ状態でこころも身体もしんどいという状態なのに「休んではいけない」「まわりに迷惑をかけている」「早く治らないといけない」といって、休もうとしない方が多いです。
そのような方とのカウンセリングでは「本人が休めるようにする」ことが目標になります。「休めていないということの自覚」「自分で解決よりも他人に手伝ってもらう必要性を知る」といったことが目標になるかもしれません。
「周りに迷惑をかけているんじゃないか」と考えて自分自身の回復が後回しになっている人が多いのも特徴です。
そういう方のカウンセリングをするときには、回復のために今できることできないこと、必要なこと、後回しでいいことを整理します。本人は気持ちとして自分自身を否定していることも多いです。その気持ちを汲み取りつつも考え方が偏っていないか、視野が狭くなっていないか、そのあたりを話し合いながら検討していきます。
検討を続けるなかで今ままで休むことに後ろめたさを感じていた人が、休みの必要性を自覚し始めます。そして精神状態が回復すような休息をとれるようになっていくという方もおられます。
しんどい状況だからこそ取り組むべき、こころの課題があるです。
こういったケースがあるので、状態像に合わせて適切な対応ができるカウンセリングであれば、受けると良いのではと思います。
Mitoce 新大阪カウンセリング・心理検査
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